エクリヲ vol.14 特集:Re: 再考
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◆特集:Re: 再考 ――現代は「Re」の時代である。 人々は時代の閉塞感のなかで、自らが常にある周期(cycle)で何かを繰り返していることにかつてなく自覚的になっている。文化においては、リバイバル(revival)、リメイク(remake)、リブート(reboot)など、過去の栄光を元手にした商売に依存し、新しいものを見出すことに背を向けている。一方政治や経済においても、資源やエネルギーの再生可能性(renewability)を求める傾向の高まりや、国際的な闘争状況の再開(resume)など、「Re」の問題はつきまとう。 本特集では、あらゆるものが繰り返され、再利用(recycle)される現代のカルチャーや政治・社会的状況を再考する。このように蔓延する「Re」を否定するのではなく、様々な観点から問題化し、論じることによって、閉塞した状況に新たな解釈と批評的な視座を与える。多角的な方面から「Re」への思索を試みる7つの論考と、現代を象徴するような「Re」にまつわる音楽、アート、建築、書籍など様々な対象を取り扱う10のコラムを収録する。 【CONTENTS】 Column 現代文化を再考するための10のRe: コラム 1. 柴崎祐二編著『シティポップとは何か』/Revival 2. The Caretaker『Everywhere at the end of time』/Remember 3. 加藤耕一『時がつくる建築』/Renovation 4. Midjourney Inc.「Midjourney」/Regeneration 5. 指差し作業員《ふくいちライブカメラを指さす》/Reflection 6. Jeff Potter『Cooking for Geeks:[第2 版]』/Recipe 7. 塚田有那、高橋ミレイ編著『RE-END』/Reend 8. 信田さよ子『家族と国家は共謀する』/Resilience 9. 三木那由他『会話を哲学する』/Retain 10. 桜庭一樹『少女を埋める』/Review Critique 横山 タスク 応援(Reinforce )と避難所( Refuge )――『プロジェクトセカイ』を通して見る現代の応援文化 /Reinforce, Refuge 勝田 悠紀 アディクティヴな父――『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』におけるグリンデルバルドの秘密 /Reflexivity 楊 駿驍 Re-Verse 世界の再─詩化 /Reverse 高井 くらら Re: Revengers――「Re」で読む『東京卍リベンジャーズ』 /Revenge, Regret, Respect, Retribution 山内 志朗 冗長性について /Redundancy 戸谷 洋志 「悪の愚かさ」への抵抗――「責任 Responsibility」の再考 /Responsibility 横山 宏介 追想、あるいは偽物(レプリカ) /Reminiscence ◆特集外コンテンツ Critique Book Review 『痙攣 Vol.01』、『痙攣 Vol.02』 『奇想同人音声評論誌 空耳』 【KEYWORD】 イマニュエル゠カント/イラスト/グレゴリー゠ベイトソン/ゲーム/コミュニケーション/シティポップ/ストレス/タイムリープ/メタバース/宇宙/推し/音楽/記憶/虚構/建築/考察/死/詩/視覚メディア/自動生成/資本主義/小説/書評/多様性/父/中毒/強さ/弱さ/哲学/認知/不良/文芸/松浦理英子/料理/倫理学/『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク 』/『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』/『三体』/『東京卍リベンジャーズ』